すこしかじり虫

多趣味で結局無趣味。なんでも中途半端。そんな性格の人が書いてるブログです。

思い出し日記 1986年

8月10日

午前7時45分起床。ホテルを出て、F君との約束の時間10時まで時間があるので、バイクの簡単な整備をする。

バッテリ液、オイル、チェーン、マフラー等。特にマフラーのカーボンが凄かった。よくこれまでたまったもんだと思う。俺の走り方が悪いのだろうか。

途中親切な人に「手伝うことは?」と言われる。道内をバイクで走っている人たちも連帯感ってすごいな。

10時15分、F君の実家へ。農家だった。F君は外で車の掃除をしていた。あいつのことだから俺のことを考えて、かな。

家にあがり、メロンをいただく。おいしかった。その後、「北の国から」のロケで使われた黒板五郎の山小屋へ行く。日曜日のせいか観光客が多かった。みすぼらしいボロ小屋だったけど、雰囲気出てた。そういえば、F君の家の車はセドリックのバンで、これもまた「北の国から」のロケで使われた、という。岩城晃一や竹下景子とかが乗ったのかもしれないんだな。その車を何気なく乗り回しているF家はすごいな。

その後、中富のラベンダーポピーへ。匂いがよかった。上富の深山峠にある「あほの村」(だったか?)で昼食。ケチャップ味のあほライス、500円。その店の雰囲気が嫌だった。

2時過ぎ、F君の家に戻り、バイクのマフラーを見る。カーボンが詰まっているとしたらきっと奥のほうだ。走ってみるが、どうも調子が上がらない。この先大丈夫だろうか。

今晩の食事はヤンちゃん(F君は家族にそう呼ばれていた)の家でジンギスカン。その肉を買いに行く途中で、バッティングセンターと北海道中心標のある小学校へ行く。カメラを持ってくればよかった。バッグの中だ。

久しぶりに腹いっぱい肉を食べた。ビールも飲む。ヤンちゃんの両親と一緒でもなぜか寛げた。風呂は辞退する。まだ風邪が完治してなくて頭が重い。風呂に入って体を冷やすのが怖かったのだ。

飲みすぎたかな。ヤンちゃんが風呂に入っている間に少し眠ってしまった。不確かな足取りで二階の寝室へ。すぐに眠りについた。

今日はいい日でした。

(そのわりにヤンちゃんとか家族とか一緒の写真が一枚もない。普通記念写真を撮るだろうに・・・・)

  

  

8月11日

午前8時10分、目覚めたら時刻はそんなになっていた。久しぶりだ、こんな時間まで眠るのは。少し焦る。富良野に連泊してしまった。

ハンバーグとエビフライとせんキャベツ、それに納豆、ナスの漬物、卵の入ったねぎの味噌汁。うまい朝食でした。おかわりしてしまった。

9時半、ヤンちゃんの家を辞す。

R38を南下しようとするがやはりバイクの調子が上がらないのが心配でショップへ引き返す。鍛冶屋でマフラーを焼いてもらうしかないらしい。2サイクルだからしょうがない。オイルはしっかり燃焼してくれないのか。

鍛冶屋に飛び込んで、「マフラーを焼いてください」っていきなりお願いする若者。今考えれば自己中な人間だな。「外してもってこい」と言ってくれて、「わかりました、すぐ外します!」と言ってはみたものの、なかなか外せない。鍛冶屋の若い人が手伝ってくれた。忙しいだろうに、こんな若者のために、ありがとうございます。

マフラーがいい味の色になった。

調子は上々。R38の来た道を帯広へ。狩勝峠は一気に4速でのぼれた。

午後2時、晴天の帯広駅に再び到着。途中何度かパトカーを見かける。気を付けなければ。

R236を南下。愛国駅へ行く。そこはもう駅ではなく、立派な観光土産物売り場だった。駅員は記念券や入場券の販売を上手にさばいていた。幸福駅行きの切符200円を買ってしまう。なんでも、この広尾線は今年いっぱいで廃止になるそうだ。

その後パトカーに追い抜かれたりしながら広尾町へ。シーサイドパークへ寄るが何もない。もう誰もいなかった。

豊似というところでR336に乗る。広尾駅に着いたのが5時過ぎ。カップヌードルとコーヒーの晩飯の後、駅舎内で計画ノートや地図を眺める。あらかた眺め終わり、ぼんやりとKioskのおばさんが後片付けをするのを見ていたら、急に新聞が読みたくなる。活字中毒というわけでもないが、急に。

でも金は使いたくない。(せこいな)

心の中で「早く片付けてしまってくれ、そうしたら読みたいと思う気持ちもおさまるだろうから」と願う。すると、そのおばさんが道新の朝夕刊1部ずつと十勝毎日というローカル夕刊を「あげる」と言って置いて行ってくれた。何という・・・ ありがたく思った。(よほど、新聞を読みたいと顔に出てたのか)

9時に寝ようと思って駅の改札口付近に荷物を置いていたら、駅員が「10時11分に電車が入って客が降りるから、寝るのはそれからだな」と言った。しばし広尾の町を散歩してみる。昨日みたいなうまいものが食いたいけれど、手持ちがない。

広尾駅では以前、駅舎内で薪を焚いてしまい、汚したままにした奴らがいたからもう駅舎内での寝泊まりは禁止になったそうだ。

(昔はおおらかだったんだろうな、今では多分おおかたの駅舎内では無理だろう)

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そこへ行く電車はもうないのに、行くはずのない切符をなぜ売ってるんですか、ってうるさく駅員に詰めよってた眼鏡をかけた若者がいたっけ