すこしかじり虫

多趣味で結局無趣味。なんでも中途半端。そんな性格の人が書いてるブログです。

望まぬ出世

ある日、電話が来た。
  
本社の部長から。
「あなたにやってもらう」と。
「幹部会で決まったことだ」と。
  
その部署のトップになった。
望まぬ出世。なりたくなかった。俺には出来ないことだと思った。
その夜、専務が辞令を持ってきた。
「夜9時頃、社長に電話を入れろ」という。
専務が帰ったあと、電話した。
「辞令を受け取りました。がんばります」という旨の電話。
「期待している。後でゆっくり話をしよう」と言われた。
次の日の朝、専務から電話があり、社長に電話したか、と聞く。
電話した、と伝え、内容も話した。
  
最初の電話が来て一ヶ月ちょっと経っている。
専務が言うには、俺が今までのままではだめだという。変わらなければだめだという。
・・・・・じゃ、何で俺を出世させたのか? 俺の何がよくてその部署のトップに据えたのか?
変わらなければだめなのなら、俺じゃないほうがいいのでは?
矛盾ばかり。
俺のことを何も知らないで、出世させたのか?
俺しかいなかったのか?
自信がもてないまま今後仕事をしていかなければならないのか。
  
10年以上前から、この会社を見ていて思っていた。
今俺が立っているポストには絶対なりたくない、と。なってはいけない、と。
でも、なってしまった。
精神的にも体力的にもつぶされないように、自己を保持し続けていかなければ。