テレビや新聞、雑誌などで震災の瞬間の出来事、その後などを見聞きすると、
見ている人を感動させようと編集しているんじゃないかと、変に勘ぐってしまうことがある。
事実を事実のまま報道しているんだろうけれど、
どこか、視聴率を気にしているような気がして、
発行部数を気にしているような気がして、ね。
一冊の文庫本を発見。
「生き残ってました。」というタイトル。
塩釜市在住の主婦漫画家が、地震発生からその後をわかりやすい文章で
被災した側の人間の感情を伝えてくれている。
一気に読めば1時間もかからないかもしれない。
震災当日、27時間だけ停電し、ガソリンの入手にてこずって会社の会議室に
2日泊まっただけの私から見れば、なんと壮絶な経験なのだろうと読み進めた。
もちろんもっと悲惨な状況に陥った人たちもいるだろう。
まだまだ復興途上。
今の私に何が出来るだろう。
今一度考えてみる機会が出来た。
この春、仙台に転勤が決まった友人にこの前会った時、
この本を勧めるのを忘れた。
被災地の人たちとできるだけ同じ温度で接することが出来るように、と思ったりしたのだが。