すこしかじり虫

多趣味で結局無趣味。なんでも中途半端。そんな性格の人が書いてるブログです。

探偵はBARにいた

以前ハードボイルド映画が好きでよく見ていたころがある。
「ハメット」、ポールニューマンの「動く標的」、デンゼルワシントンの「青いドレスの女」・・・・
ハードボイルド、と聞くたびに見るようにしていた。
いろいろ見ているうちに、本当に俺はハードボイルド映画が好きなのかなと疑問に思った。
なぜか?
それは、なんだか退屈でわかりづらい映画ばかりだからだ。
見ていて途中で眠ってしまった映画もある。
感情移入もできない。
ハードボイルド向きではないのだと気づくまでかなり時間がかかった。
ロバートBパーカーの小説を読むだけになってしまってた。
でもそれで良かった。彼の小説はわかりやすいし、退屈ではなかった。
  
そんな中、久しぶりに映画館で見た邦画、「探偵はBARにいる」
俺にとってハードボイルドそのものだった。
世の中の定義はどうなのかわからないが、この際無視して、
この映画はハードボイルドだと断言する。(俺の中で)
人間の欲望を銀幕にむき出しにして進行し、後味の悪いエンディング。
だけどそれは、「それしか選択の余地がなかった」と納得させる結末。
悲しくも、美しい物語の中で探偵がその一部始終を観客に教えてくれる一人称形式。
今ほどスポンサーの影響がなかったと思われる時代に作られたテレビドラマ「探偵物語」を彷彿させる。(言い過ぎ)
おっぱいパブに通い、時には正体をなくすまで酒に酔い、自由を奪う携帯電話を持ち歩かないというプライベートアイ。
彼はあるバーの電話番号を名刺に刷って、それに仕事依頼の連絡をもらうようにしている。
自分勝手でわがままな仕事人だ。プロフェッショナルとは言えない。
しかしその仕事ぶりは自分の流儀をあくまでも通し、事件の最後まであきらめない。
人間くさい探偵を大泉洋が好演している。
周りの人間たちも、悪役を含め、どこか癖があり、人間味を帯びている。
いい映画だったと思う。
  
DVDになったらもう一回見よう。
特におっぱいパブのシーンを。
  
最後の最後まで彼が高嶋政伸だと思わなかった。
クレジットに小橋亜樹という名前を見た気がする・・・・どこに出てただろう。
オクラホマも出てたのでは? でも今アフロじゃないか・・・
次回作はきっと札幌の観光地はほとんど出尽くしたから、札幌を飛び出して活躍する探偵を描くだろうな。
でも絶対北海道は出ない。出てほしくない。